電話で顧客対応を改善した4つパターン
パターン① 取り次ぎ
法律事務所では、電話がかかってきた瞬間、パソコンに顧客情報が表示される。秘書が弁護士に電話を取り次ぐときは、ここで名前を確認して伝えるので伝え間違いがない。
電話をかけた人の電話番号を通知するNTTの「ナンバーディスプレイサービス」と当社のCTIシステムを使い、電話が鳴った瞬間に電話番号から顧客データベースを検索しているのだ。顧客情報には担当弁護士の名前も入っているので、誰に取り次ぐべきかすぐに判断できる。
このシステムがより効果を発揮するのは、裁判の相手など顧客以外の人との電話だという。係争の相手に対して「お世話になっております」などと言うのは逆効果。すぐに担当の弁護士にまわさなくてはならない。
CTIシステムには、NTTの電話帳データベースから氏名や住所情報を検索する機能もある。そのため、「顧客情報データベースに登録してない人からの電話でも、住所や社名、名字などからどの裁判に関係のある人か類推できる」と秘書さんは話す。例えば金融機関からの電話なら、倒産関係の可能性が高いといった具合だ。
電話帳から検索した情報も顧客データベースに登録する。関係する案件や「係争の相手」といった相手の属性情報を入力しておけば、次回同じ相手から電話があったときに「だれからの電話かすぐにわかり、クレームらしき電話には気を引き締めて出られる」と秘書さんは笑う。
担当弁護士が不在で、相手が急いで連絡を取りたがっているときは、電話を担当弁護士の携帯電話に転送したり、電話応対メモをメールで送信する。「緊急の連絡もすぐにわかるので安心だ」と弁護士先生も便利さを実感している。